1936年、ルナ―ルはR.36の型式名で単座戦闘機の開発を始め、1937年11月に初飛行した。 エンジンはイスパノ.スイザ 12Ycrs 液冷910馬力、武装は20mmモーターカノン1門と主翼に取り付けられた7.7mm機関銃4挺であった。 構造は胴体後部と翼の可動部以外は金属製であった。 テストで最高時速500km(高度4,000m)を出した。 45時間の飛行テストの後R.36は破損してしまったが、ノ-ム.ローヌ 14N.21空冷エンジンを搭載した試作第二号機がフランス軍当局の前でデモンストレーションを行い、時速520kmを記録した。 第三号機R.38はエンジンにロールスロイス.マーリン IIを搭載、1939年7月ベルギー当局の前でデモンストレーション飛行を行った。 R.38はドイツ軍侵攻にともない、最初フランスに飛び、ついでモロッコにまで逃れている。 もうひとつの型のR.40はフランスの要求で作られたもので与圧装置付の操縦席を持った高高度戦闘機であった。 これの特徴は射出式の操縦席を備えていたことである。 R.40はテストのためフランスに送られたが、ドイツに占領されたとき破壊されてしまったと信じられている。
形式: 単座迎撃戦闘機 エンジン: ロールスロイス.マーリンII 液冷12気筒1,030馬力 最大速度:427km/時(海面), 538km/時(高度 6,000m) 航続距離:992km 上昇時間:5分3秒(4,985mまで) 上昇限度:11,497m 自重:1,960kg 全備重量:2,596kg 全幅:11.63m 全長:8.79m 武装:7.7mm 機関銃4挺、10kg爆弾8個 生産台数: 3(各型合計)
William Green “War Plane of The Second World War Vol.1” Doubleday & Company, 1960
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
“ Air International “ April, 1977