アエロ MB-200

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モデルは KP製 1/72

1930年代半ばチェコスロバキア空軍の近代化にあたっては多くの問題をかかえていた。 そのひとつが適当な重爆撃機をどれにするかということであった。 国産機にはまだ金属製構造に対する十分な経験がなかったのでチェコ政府はフランスに対して適当な飛行機のライセンス生産の可能性を打診した。 しかし当時のフランス爆撃機の状況は思わしいものではなく選択範囲は非常に限られていた。 結局選ばれたのはブロッシュMB-200であった。 MB-200は1933年に初飛行、その翌年からポテ、ロアール、ブレゲーの各社で生産されていたものである。 30万フランとチェコにおける生産機一機につき価格の12%のロイヤリテイーを払うことで契約が成立した。 そのほかにフランス製のMB-200を一機購入し1935年から入念なテストが行われた。 ブロッシュ側に設計変更が多くあったため混乱を生じたが量産機は1937年春に引渡しが始まった。   MB-200は全金属製の構造でチェコ側は多くのことを学ぶことができ、木金混合の構造から脱却することができたのである。 機関銃やその他の儀装品はチェコの国産品であった。  ミュンヘン危機のときにはチェコは54機のMB-200を所有していた。 1939年ボヘミアとモラビアがドイツに併合されたときにはドイツ軍に接収された。 ドイツはチェコ製のMB-200をブルガリアとルーマニアに供与した。 MB-200は登場したときは近代的な飛行機とされていたが、1930年代後半には旧式化は覆いがたかった。  

 
性能諸元(MB.200)

形式: 爆撃機  エンジン: ウオルター K-14-1 空冷588kw2基 最大速度: 245km/時(海面), 280km/時(高度 4,000m) 巡航速度 205km/時  航続距離: 1,000km 上昇時間: 15分0秒(4,000mまで)  上昇限度: 6,000m 自重: 4,807kg 全備重量: 8,199kg 全幅: 22.45m 全長: 15.80m 武装:7.92mm 旋回式機関銃5挺、爆弾 1,400kg 生産台数: 

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977 William Green “War Plane of The Second World War Vol.5” Doubleday & Company, 1960 Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978 Bill Gunston “Fighting Aircraft of World War 2”, Prentice Hall Press 1988 Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare Vol.7”