フォッカー C.V

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モデルはAIRMODEL製
バキュームフォームキット
機体マークはデンマーク空軍

オランダのフォッカー社は第一次大戦後の不況を高性能で信頼性の高いC.IVの成功のおかげで切り抜けることができた。 この後をついだC.Vも外観的にも性能的にはとりたてて特徴はなかったものの両大戦間に作られた世界の航空機のなかではもっとも成功したものということができる。 7ヶ国で作られ13ヶ国の空軍で使われたのである。 溶接鋼管の骨組みに羽布張りの胴体、木製の翼という通常の構造ながら特徴は目的に応じて5種類の主翼を選ぶことができ、350馬力から730馬力のエンジンを取り付けることができるという汎用設計がその秘密であった。 エンジンと主翼の交換は1時間以内でできたといわれている。 初飛行は1924年5月。 外国からの最初の顧客はデンマーク海軍とボリビアでこれらの機体は450馬力のイスパノ.スイザエンジンを装備し、水上機型であった。 オランダ本国用は偵察兼軽爆撃として使われた。 1,000機以上がオランダ本国のほか、イタリア、デンマーク、スウェーデン、ノルウエー、ハンガリー、スイスなどでライセンス生産された。 イスパノ.スイザエンジンを搭載した最終型は1936年まで作り続けられ、1940年初めまで現役で活躍した。 デンマークにあった機体はドイツ軍侵入とともに捕獲され、後年ドイツ側で東部戦線で夜間安眠妨害作戦に使われている。 またもっとも後まで現役で活躍したのはスイスで1954年まで標的曳航に用いられた。 

 
性能諸元(Fokker C.V-D)

形式: 偵察兼軽爆撃機  エンジン:イスパノ.スイザ 450馬力 武装:7.7mm固定式機関銃1または2挺、7.7mm 旋回式機関銃1挺、50kg爆弾 x 4 最大速度: 225km/時 巡航速度 184km/時  上昇限度: 5,500m 航続距離: 770km 自重: 1,250kg、全備重量: 1,850kg 全幅: 10.25m 全長: 9.5m 生産台数: 1,000以上

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977 Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare” Vol.5 Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998 MACH 1 (l’encycropedie de l’aviation) Vol.4 Editions Atlas