マクダネル XP-67 

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モデルは RAREPLANE製 1/72
バキュームフォームキット

1939年7月に設立されたマクダネル航空機製造会社はアメリカ陸軍に長距離戦闘機の設計案を提出した。 それは強力なエンジンを操縦席の後部の胴体におさめ、延長シャフトで2つのプロペラを駆動するといった型破りなものであった。 これは軍に採用されることにはならなかったが、陸軍は同社の野心的な試みに興味を示し設計データを買い上げた。 これが後年F4DファントムやF-15などアメリカの戦闘機メーカーの主役となったマクダネル社に最初のビジネスであった。 勇気付けられたマクダネル社は計画を練り直し、単座で双発の戦闘機の設計案を提出し、今度は受け入れられて2機の試作機を受注した。 マクダネルは機体全面にわたって揚力を生じるような形状を採用したため未来的な独特のスタイルとなった。 エンジンは排気タービン過給器つきのコンチネンタル XL-1430-1が2基で4翔プロペラを駆動、与圧式の操縦席、武装は20mm機関砲4門。12.7mm機関銃6挺、後には37mm機関砲6門に改められるという破天候なものであった。 1943年12月武装と操縦席の与圧システム以外が完成したが、エンジン運転試験中にエンジンから火災を起こし初飛行は延期された。 1944年1月に初飛行したが離陸直後エンジントラブルのため緊急着陸した。 その後テスト飛行が続けられたが飛行性能は良好であったが、上昇力不足でエンジンの馬力不足が指摘された。 1944年にはテスト中に火災のため修理不能な程度に損傷し、期待はずれな全般的な性能のためそれ以上の開発は中止された。

 
性能諸元(XP-67)

形式: 単座長距離戦闘機  エンジン: コンチネンタル XL-1430-17/19 液冷12気筒1,350馬力2基 最大速度: 571km/時(高度 7,620m)  航続距離: km 海面上昇率 792m/分  上昇限度: 11,400m 自重: 7,920kg 全備重量: 10,040kg 全幅: 16.76m 全長: 13.65m 武装:37mm 機関砲6門 生産台数: 2

参考文献

William Green “War Plane of The Second World War Vol.4” Doubleday & Company, 1960 Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998 F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963 Rene Francillon “McDonnell Douglas Aircraft since 1920” Putnam Aeronautical Books 1979 “ Air Enthusiast “ Nov./Dec. 2001