設計技術者ヴェルニスとバデイの手になるVB 10は全金属製単座戦闘機でエンジンを操縦席の前と後ろの胴体内に収め、反対方向に回転する二つのプロペラを同軸で駆動するものであった。 1940年5月、まだ設計図面にある段階で30機を受注し、フランス降伏後ヴィシー政権のもとで開発が続けられた。 860馬力イスパノ.スイザ 12Y32 12気筒液冷式エンジンを搭載した試作第一号機は1945年7月に初飛行した。 2号機は1,150馬力のHS12Z12/13エンジンを搭載、4門の20mmイスパノ.スイザ機関砲と6挺の12.7mmブローニング機関銃を装備して1946年9月に飛行した。 1945年12月には200機の発注を受けたが、この数字は後に50機に減らされた。 量産第一号機は1947年11月に初飛行、これのエンジンは1,150馬力のHS12Z Ars15/16で武装は20mm機関砲4門であった。 しかし4機が完成しテスト飛行を行ったあとで本機の生産は中止されてしまった。
形式:双発単座戦闘機 エンジン:イスパノ.スイザHS12Z Ars15/16 液冷1,150馬力2基 最大速度: 520km/時(海面), 700km/時(高度 7,500m) 航続距離:1,700km 海面上昇率 10.2m/秒 自重:6,230kg 全備重量:8,860kg 全幅:15.49m 全長:12.48m 武装:20mm イスパノ.スイザ機関砲4門 生産台数: 6
John W. R. Taylor “Combat Aircraft of the World”