フィンランドはロシア帝国に支配されていたがロシア共産革命の成立に乗じて独立をとげた。 その後旧ロシアに組みする”赤”とそうでない”白”政府との間で内戦がおこった。 隣国スウェーデンは中立を守り、いかなる援助を与えることを拒んでいたが、スウェーデン貴族ローゼンは”白政府を助けるためにこっそり1機の飛行機を送った。それまで飛行機をまったく持っていなかった”白”政府にとって初めての飛行機であり、フィンランド空軍の第一号機となったのである。 ローゼンが送った飛行機には幸運の印として青のカギ十字のマークがつけられており、以後これがフィンランド空軍機のマークとして採用された。 フィンランド空軍はフランス、イギリス、オランダ、アメリカなどの飛行機を使用していたが、1939年ソ連軍の侵入がはじまったときドイツの援助を受けるようになりメッサーシュミットBf109やドルニエ Do17など第一線機の供給を受けた。 1944年ソ連との和平条約が成立すると立場が一転退却するドイツ軍を攻撃することとなった。 大国に挟まれる小国の悲哀を感じさせる。 フィンランド空軍は従来外国機で構成されていたが、1944年には独自で開発したミルスキーII戦闘機を飛行させている。