ボーファイター戦闘爆撃機の成功の後をうけてRAF(イギリス空軍)は1942年後継機種となる沿岸哨戒爆撃機の仕様(H.7/42)を発表した。 これを受けてブリストル社はタイプ164として設計提案を行った。 1943年4月に試作1機の受注を受け翌年12月4日に初飛行した。 開発期間短縮のため主翼、尾翼はバッキンガム爆撃機のものを流用することになった。 乗員は3名、2本の魚雷を携行する計画であった。 最初の11機のRAFへの引き渡しは1946年であったがこの時は戦争も終わっており、この種の飛行機は不要になっていたので、すべて工場に戻され軽爆撃機に改造され、ビルマ、マレー方面で使われることになった。 名称もブリガンドB.1となり武装ゲリラ相手の作戦に従事した。 ブリガンドはさらにイラク方面でも使われたが1952年にデハビランド.ヴァンパイアジェット戦闘機に置きかえられている。
ブリガンドB.1は防弾板を備え一体型の風防は脱出時には全体が吹き飛ばされるようになっていた。
無武装の気象観測用のブリガンドがMet.3型として16機がセイロン方面で使われた。
レーダー操作訓練用がブリガンドT.4として9機が造られ1958年に退役するまでに600人のレーダー手を送り出している。 ブリガンドはイングリッシュ.エレクトリック.キャンベラに置き換えられるまでRAF最後のピストンエンジン装着の攻撃機であった。
ブリガンドは1949年に生産終了するまでに合計147機が造られている。
形式: 3座地上攻撃機 エンジン: ブリストル.セントーラス57空冷2,470馬力2基 最大速度:576km/時(高度 4,875m) 巡航速度 501km/時 航続距離:4,506km 上昇限度:7,925m 自重:11,611kg 全備重量:17,690kg 全幅:22.05m 全長:14.15m 武装:20mm機関砲4門、爆弾 907kg 生産台数: 147
William Green “War Plane of The Second World War Vol.2” Doubleday & Company, 1960
Peter Lewis “The British Bomber since 1914” Putnam 1965
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare” Vol.5