アブロ リンカーン 

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モデルは CONTRAIL製 1/72
バキュームフォームキット

傑作機ランカスターがイギリス空軍爆撃隊の中核を占めていた1943年、軍当局は仕様B14/43を出し、より高高度を飛び航続距離も長く、防御火砲も強力な爆撃機の開発に乗り出した。 アブロ社はランカスターを母体として主翼を長くして高高度性能を改善し、武装は12.7mm機関銃7挺、エンジンは2段過給器を備えたロールスロイス.マーリン85(1,750馬力)4基のリンカーンを設計した。 初飛行は1944年6月、直ちに大規模の生産が計画され、イギリス本土だけでなく、オーストラリア、カナダでも計画された。 終戦とともに生産はカットされたが、それまでに500機以上が作られた。 ランカスターより2,500mも高い高度で飛べるリンカーンがもし3年早く登場していたらイギリス空軍の爆撃機の中核的存在となり、損害もずっと少なくてすんだであろうといわれている。 しかし実際に第一線に配備された1945年始めには敵対する有力な戦闘機もなく真価を発揮するまでにいたらなかった。 戦後はアフリカ、アジア方面で使われ、1963年にはジェット爆撃機キャンベラに道を譲りすべて現役から退いた。

 
性能諸元(Lincoln)

形式: 長距離爆撃機  エンジン: ロールスロイス.マーリン85 液冷1,750馬力4基 最大速度:475km/時(高度 4,750m)  巡航速度:346km/時  航続距離:2,366km  上昇限度:9,295m 自重:19,686kg 全備重量:34,019kg 全幅:36.58m 全長:23.86m 武装:12.7mm 旋回式機関銃7挺、爆弾 6,750kg 生産台数:540以上

参考文献

Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare Vol.16” Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998 Peter Lewis “The British Bomber since 1914” Putnam 1967 Owen Thetford “Aircraft of the Royal Air Force 1919-1958” W. Green & G. Swanborough “RAF Bombers World War 2 Fact Files”