マーチン.ベーカー  MB.3 

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モデルは MAGNA製 1/72
レジンキット

MB.3はイギリス空軍仕様F.18/39に対応して設計された。 この仕様の要求するところは最高速度640km/時以上、上昇限度10,668m以上、滞空時間は30分の全速飛行、2時間の巡航飛行に30%の余裕があること、全備重量は5,448kgを超えないことなどであった。 構造はマーチン.ベーカーの頑丈かつ簡単で整備がしやすいというコンセプトのもとで鋼管骨組みに脱着できる金属パネルで覆う構造であった。 武装は驚異的な20mm機関砲6門で弾薬充填にとくに便利なように考慮されていた。 試作機2機が発注され第一号機は1942年8月初飛行した。 テスト飛行ではきわめて運動性が優れていると評価されたが、9月の飛行では離陸直後にエンジンから火を出し、緊急着陸したが立ち木にぶつかり機体は完全に破壊されパイロットは死亡してしまった。 2号機はロールスロイス.グリフォンエンジンを搭載する予定であったが製作が遅れ、そうこうするうちに全面的に設計をやり直したMB.5の計画が持ち上がってMB.3の開発は中止されることになった。

 
性能諸元(MB.3)

形式: 単座迎撃戦闘機   エンジン:ネピア.セイバーII 24気筒液冷2,020馬力  最大速度:664km/時(高度 6,096m)  巡航速度 592km/時  海面上昇率 1,326m/分  上昇限度:10,973m   全備重量:5,220kg   全幅:10.67m   全長:11.56m   武装:イスパノ.スイザ20mm機関砲6門(各銃200発)  生産台数: 1

参考文献

William Green “War Plane of The Second World War Vol.2” Doubleday & Company, 1960 Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998 Peter Lewis “The British Fighter since 1912” Putnam 1965 Air International, Feb. 1979