シーオッタ―はイギリス空軍仕様S.7/38に基づき現用の飛行艇ウオルラスの後継機として設計されたもので、1938年8月に初飛行した。 続いて発布されたRAF仕様S.14/39,S.12/40に合わせて設計変更がなされた後、最終型はタイプ347としてサンダースロウ社に生産が委託され、第一号機が1943年7月に完成した。 シーオッタ―は従来機種のウオルラスに比べて空力的に洗練されていた。 エンジンはブリストル マーキュリーXXXで従来のウオルラスではプロペラがエンジンの後に取り付けられるプッシャータイプであったのに対し、シーオッタ―ではプロペラがエンジンの前にくるトラクタータイプになっていた。 胴体は全金属製で主翼、尾翼は木製構造、主翼は後方に折りたためるようになっていた。 座席は3ないし4席が設けられていた。 防御火器としては3挺のヴィッカースK機関銃が搭載された。 型式によって爆弾や機雷を搭載できたものもあった。
シーオッタ―は1944年11月から海難救助用として護衛空母カーデイブに配備された。 極東方面では3つの部隊に配備されとくにビルマ方面での救助部隊で活躍している。
形式:救助用水陸両用機機 エンジン:ブリストルマーキュリーXXX 855馬力 1基 武装:ヴィッカース7.7mm機関銃3挺 最大速度:241km/時(高度1,324m) 巡航速度:161km/時 上昇率:263m/分 上昇限度:4,877m 航続距離:1,167km 自重:3,087kg 全備重量:4,912kg 全幅:14.02m 全長:11.94m 生産台数:292
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
William Green “War Plane of The Second World War Vol.6” Doubleday & Company, 1960
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978
Owen Thetford “British Naval Aircraft since 1912” Putnam Aeronautical Books 1958