デハビランド タイガーモス 

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モデルは AIRFIX製 1/72

15年もの間イギリス空軍パイロットはこの小さいエレガントな複葉機に乗って訓練を受けた。 8000機以上が生産され、この4/5が第二次大戦中に生産された。 タイガーモスはまたカナダ、オーストラリア、ニュージーランドでも生産、使用されパイロットの養成に多大な貢献をし、世界でももっとも有名な練習機となった。 試作機の初飛行は1931年10月29日、すぐ生産が始まりイギリス空軍には早くも翌年の2月に就役している。 構造は木金混合でエンジン部以外は羽布張り。 エンジンはデハビランド.ジプシー 4気筒空冷。 第二次大戦勃発2週間後タイガーモスの1個中隊がフランスに派遣され翌年4月のダンケルク撤退まで連絡機として重要な活躍をした。 その後ドイツ軍の英本土上陸に備えて翼下に8個の9kg爆弾をつるせる爆弾架を備えたタイガーモスで6個中隊の沿岸哨戒部隊が編成されたほか1500個の爆弾架が急いで作られ全土の飛行訓練学校に支給された。 もちろん本機が攻撃用に適していないことは明白であったが、存在していることだけでイギリス近海にいるUボートの牽制になることが期待されたのである。 戦後大量のタイガーモスが民間に払い下げられたがここでもその操縦性の良さを買われて大好評を博し、スポーツ用、農業用に大活躍した。

 
性能諸元(Tiger Moth)

形式:複葉複座練習機 エンジン:デハビランド.ジプシー 空冷4気筒 145馬力 最大速度:172km/時 巡航速度:145km/時 上昇限度:4,450m 航続距離:443km 自重:506kg、 全備重量:828kg 全幅:8.94m 全長:7.29m 生産台数:約8,000

参考文献

Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare” Vol.23 Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999 Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978 Michael Sharpe “Biplanes,Triplanes and Seaplanes” Prospero Books, 2000