1934年、ドイツ空軍は軽量で高等練習機にもなる本土防衛用戦闘機の開発を計画した。 要求仕様は As 10C 8気筒エンジンを使用し、7.9mm MG17 機関銃2挺装備するというものでこの種の航空機を重要視していた軍当局はアラド、フォッケウルフ、ハインケル、ヘンシェルの4社に設計案の提出を求めた。 アラド社が提出した案は高翼単葉、胴体は溶接鋼管の骨組みで前半部は軽量合金張り、後半部は羽布張り。 翼は木製の骨組みに羽布張りといった構造であった。 武装は胴体前部に2挺のMG17機関銃、胴体内に3個の11kg爆弾を搭載する爆弾槽が設けられた。 試作第一号機は1934年、2号機は翌年に完成し、一般的性能は優良と判断された。 他社との競合ではフォッケウルフ社のFW56に劣ると判断されたが、少数のAR76が補助用として発注され1936年に納入された。
形式:単座戦闘機 エンジン:アーガス10C 空冷9気筒 離昇出力 240 hp、 武装:7.9mm MG17機関銃 x2(携行弾数各銃250発) 11kg爆弾3個 最大速度 266km/時 最大巡航速度 219km/時 海面上昇率:432m/分 上昇限度:6400m 航続距離:467km 自重:749kg 全備重量:1071kg 全幅:9.50m 全長:7.20 m
William Green “Warplanes of the Third Reich” Military Book Society, London 1970