1932年に創設されたビュッカー社の最初の機体がこの複葉複座の練習機BU-131であった。 設計者は同社の主任設計技術者でスウェーデン人のアンダース.アンダーソン。 溶接鋼管の骨組みに羽布張りの胴体、木製の翼といった当時の標準の構造であった。 ヒルトHM60Rエンジン(80馬力)を装備した試作機は1934年4月に初飛行した。 以来本機は大成功をおさめドイツ空軍で広く使われたのを始め、ハンガリーに100機、ルーマニアに150機が輸出された他スペイン、フィンランド、スウェーデンなどでも使われた。 またスイスで75機がライセンス生産された。 ライセンス生産としてもっとも大規模に行われたのは日本で、陸軍練習機キー86として作られ、その数は1,037機に達した。 海軍でも渡辺鉄工所が生産を引き受けK9W1の型式名で200機以上が生産され初等練習機として使われた。
第二次大戦勃発後はドイツ空軍で幅広く使われ、練習機としては新型のBU-181に置き換えられていった後でも、小型爆弾を搭載して東部戦線で夜間安眠妨害作戦にも動員された。 1950年代に入ってもチェコスロバキアで生産が行われている。
形式: 初等練習機 エンジン:ヒルトHM504A-2 105馬力 最大速度:183km/時(海面) 上昇時間:6分18秒(1,000mまで) 上昇限度:3,000m 航続距離:650km 自重:390kg 全備重量:680kg 全幅:7.4m 全長:6.62m 生産台数: 不明
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977 Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998 “Jane’s All the World’s Aircraft 1945” Collector’s Edition