CR25は爆撃機BR.20と同じ設計者の手になるだけに非常によく似た形状を持っている。 従来の戦闘機の複葉で単発、単座の概念と異なり双発、3座の大型機で長距離の援護戦闘機、あるいは偵察機として開発された。 初飛行は1939年である。 1939年、モンテチェリオで開かれた初の国際航空博覧会にはブレダ88、カプロニCa 310、サヴォイアマルケッテイSM.75などとともに展示されている。 2機の試作機のうち1機はベルリン駐在の軍事顧問団用の連絡機として使われた。 続いて作られた10機はシシリー島に送られ1942年から船団護衛に使われたが、スペア部品の不足で常時稼動機は6機を越えることがなかった。 CR25bisは機首に12.7mm機関銃2挺、胴体後部の銃座に他の1挺が備えられた。 胴体内の爆弾槽には700kgまで搭載されるよう設計されていたが、通常は追加の燃料タンクとして使われた。 CR25はいかにも武装が貧弱であり1942年10月までには主に輸送任務に使われていた。 1940年に初飛行したCR.25quaterは武装を強化した型であるがCR.25の基本設計そのものが古くその後の改良は中止された。
形式: 長距離援護戦闘機 エンジン:フィアット A.74 CR38空冷870馬力2基 最大速度:458km/時(高度 5,550m) 巡航速度 392km/時 航続距離:2,088km 上昇時間:7分(4,000mまで) 上昇限度:8,100m 自重:3,900kg 全備重量:6,180kg 全幅:16.0m 全長:13.56m 武装:12.7mm 機関銃2挺、12.7mm 旋回式機関銃1挺、爆弾500kg 生産台数:12
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977 Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998 Chris Dunning “Courage Alone- The Italian Air Force 1940-1943” Hikoki Publication Jonathan Thompson “Italian Civil and Military Aircraft 1930-1945”