フィアットR.S.14は第二次世界大戦における最高の水上機のひとつであった。
構造は全金属製ですっきりした機体でふたつのフロートを備えるいわゆる下駄ばきスタイルであった。 初飛行は1938年である。 テスト飛行はきわめて満足すべきものでただちに量産命令が下された。
最初の量産モデルR.S.14は基本的には試作型と同じであったが、胴体の両脇に7.7mm機関銃が備えられ、胴体上部にも12.7mm旋回式銃座が付けられた。 さらに胴体下には対潜水艦用爆雷2個と6個の50kg爆弾を搭載することができた。 搭乗員は4人か5人である。
1941年から前線の偵察部隊への配備が始まり、エーゲ海やサルデイニア方面に配備され偵察などの任務についた。 時には戦闘機として輸送船団の護衛などに使われたこともある。
150機以上のRS-14が製造されたが1943年10月28日の休戦協定成立でRSI飛行機会社としてドイツ側に立つことになり、残存していた12機はバドグリオ将軍の呼びかけに応じ南に飛んでタラントに達し連合国側に属して戦うことになった。 陸上機型に改造されたものはA.S.14として攻撃機として使われた。
形式: 偵察爆撃機 エンジン:フィアットA74.RC38空冷870馬力2基 最大速度:390km/時(海面) 408km/時(高度4,000m) 巡航速度:330km/時 航続距離:2,500km 上昇限度:5,000m 自重:5,500kgkg 全備重量:8,000kg 全幅:19.54m 全長:14.10m 生産台数:187
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
Chris Dunning “Courage Alone- The Italian Air Force 1940-1943” Hikoki Publication
William Green "War Plane of the Second World War Vol.6" MacDonald & Co. LTD