東京航空は主に小型民間航空機を作っていた小規模メーカーであったが、太平洋戦争開始後の直後に木製の初歩練習機の開発に着手した。 この計画に日本陸軍が着目し1943年(昭和18年)7月にキ107の制式名称で試作機の発注が行われた。 本機は低翼単葉機で、工程簡素化のため直線的なシルエットで設計されていた。
試作1号機は1943年(昭和18年)10月に完成した。 陸軍による審査は1944年(昭和19年)1月末まで行われたが概ね良好で採用が決定、新潟県の村上にある東京航空の工場で量産を開始した。 しかし小規模メーカー故に大量生産に不慣れだったため、量産は進まず終戦までに46機(42機、45機説もある)完成しただけだった。完成機の一部は、実際に教育部隊に配属されたと言われる。
形式: 初等練習機 エンジン:日立 Ha-47空冷110馬力 最大速度:197km/時 航続距離:475km 上昇限度:2,900m 上昇力:8分(1,000mまで) 自重:590kg 全幅:10.02m 全長:8.05m
Rene J Francillon “Japanese Aircraft of the Pacific War” Putnam Aeronautical Books 1988
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