国際 キー59 

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モデルは A&V MODELS製 1/72
レジンキット

1937年、日本国際航空工業KKは逓信省航空部門の要求を受けて8~10人乗りの中距離軽輸送機の設計を始めた。 中島寿エンジン(640馬力)を搭載した高翼式で固定脚であった。 1938年6月に初飛行したが性能は不満足であってとくに上昇性能が悪かったので2機が試作されたにとどまった。 しかしこの種の航空機を求めていた陸軍の要求にはぴったりだったので1939年にはキ―59の型式名で陸軍の発注を受けた。 機体は軍用の機材を搭載したほかは民間用とほとんど同じであったが、エンジンは日立 Ha-13a(450馬力)に換装された。 パイロット視界と飛行安定性の改良のために機首の形状と垂直尾翼の改造を施した型は大幅に性能が向上し、1941年に量産を開始したが長くは続かなかった。 すぐに立川キ―54に置き換えられてしまったのである。 1941年にはエンジンと主脚をとり除き、胴体下部にスキッドを取り付けたグライダーとして改造され、これが後のクー8、4式大型輸送グライダーの原型となった。 連合軍のコードネームはテレサである。

 
性能諸元(キ-59)

形式: 軽輸送機   エンジン: 日立 Ha-13空冷510馬力2基   巡航速度 368km/時(高度2,000m)  自重:2,880kg  全備重量:4,240kg   全幅:17.0m  全長:12.5m   生産台数: 59

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare Vol.15”
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998