高翼単葉で開放型のコクピットを持つR-XIIIは第二次大戦が勃発したときまだポーランド空軍の偵察機部隊の中核を占めていた。 10年前に登場した当時は大成功を収めた機体であったが1939年の時点では哀れなほど時代遅れであった。
1928年、ポーランド空軍と海軍は武装の近代化を推進しており、訓練と偵察に使える新しい機種を求めていた。 ラブリン社の試作機が他社との競争に勝ち、1931年、R-XIV練習機として正式採用された。 その後後部座席に旋回式機関銃を取り付けるなどの改造を施した型がR-XIIIとして発注された。 以前は13という数字は縁起が悪いとして避けられていたのである。 アメリカのライトエンジンをライセンス生産したスコダエンジン(220馬力)を装備したR-XIIIの生産は1931年7月に始まり、週に1機の割合で続けられた。 また二つのフローとを備えた水上機形もR-XIIIbisとして作られた。 第二次大戦が始まったとき、ポーランド空軍の7つの偵察機部隊はR-XIIIで構成されており、合計225機を保有していた。 しかし戦闘に使うにはあまりにも低速であったため、主に前線の連絡用に使われたが敵機と誤認され味方の地上砲火をあびることが多かった。 記録によると失われたR-XIIIの70%が味方砲火によるものであったという。
形式: 偵察機 エンジン:スコダ製ライトJ5フォワ-ルウィンド 空冷 220馬力 武装:7.7mm 旋回式機関銃1挺、 最大速度:195km/時(海面) 上昇時間:15分50秒(3,000mまで) 上昇限度:4,450m 航続距離:600km 自重:887kg 全備重量:1,330kg 全幅:13.2m 全長:8.46m 生産台数:273
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977 Jerzy B. Cynk “Polish Aircraft 1839-1939” Putnam, London, 1971 Bartlomiej Belcarz “White Eagles- The Aircraft,Men and Operations of the Polish Air Force 1918-1939” Hikoki Pubrication Dr.Jan Koniarek “Polish Air Force 1939-1945” Squadron/Signal Publications