1930年代の始め、旅客機ガンマとデルタで一躍脚光を浴びたノースロップ社が最初に手をつけた軍用機がこのA-17である。 自社プロジェクトとして始めた試作機がアメリカ陸軍の目にとまり1934年に買い上げられた。 テストの後、109機の注文を受け生産が始められた。 最初の量産型はエンジンがプラットアンドホイットニー.ツインワスプ R-1535 (761hp)で主脚は固定式であった。 引き渡しは1935年12月から始まったが、陸軍はエンジンをより強力なツインワスプ R-1535-13 (825hp)に換装したうえ、引っ込み脚を採用するということでA-17Aとして129機の追加注文を出した。 93機のA-17Aがアメリカ陸軍に納入されたが、そこに留まっていたのはわずかに1年半で、その後は外国に供与された。 1940年にイギリスに60機が送られ、残りはフランスに送られたがどの機も実戦に参加することがなかった。 フランスに送られたものは時期が遅すぎ、イギリス向けは全機南アフリカ空軍に回されて標的曳航用として使われたからである。
A-17Aは輸出用としては大成功であった。 1935年には中国に150機輸出し、スウェーデンでは製造権を買って100機以上が作られた。 その他アルゼンチンに30機、ペルーに44機をはじめ、オランダ、イラク、ノルウェーにも売られたのである。
形式: 地上攻撃機 エンジン:プラットアンドホイットニー ツインワスプ R-1535-13 空冷 825馬力 武装:7.7mm 固定式機関銃4挺 7.7mm 旋回式機関銃1挺、爆弾 181kg 最大速度:354km/時(高度762m) 巡航速度:274km/時 上昇限度:5,913m 航続距離:1,923km 自重:2,316kg 全備重量:3,425kg 全幅:14.55m 全長:9.65m 生産台数:491
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “Combat Aircraft of World War 2 1933-1937”
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963
Rene Francillon “McDonnell Douglas Aircraft since 1920” Putnam Aeronautical Books 1979