ノースアメリカン XB-28 

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モデルは EXECUFORM製 1/72
バキュームフォームキット

 B-25の設計が始まってわずか2ヶ月後の1939年11月、アメリカ陸軍はさらに進んだ双発高高度爆撃機の開発契約をノースアメリカン社と結んだ。 XB-28の型式を与えられた本機はノースアメリカン社の設計の4番目の双発機で、当時として画期的なものであった。 過給器つきのプラットアンドホイットニー R-2800 エンジン2基を搭載、高度は10,668mを飛ぶことができた。 5人の乗員は与圧式キャビンに収容され、爆弾は1.8トンを積むことができた。 防御火器は3つの動力銃座に備えられた連装の12.7mm機関銃で望遠鏡で照準することができた。 初飛行は1942年4月。 いっぽう軽量化して偵察用とした第二号機が発注され1943年初めに完成した。 B-28の生産準備は完了したが、現役のB-25があまりにも万能で優秀な機体であったためアメリカ陸軍はB-28の生産を行うことによってB-25の生産に障害がでることを恐れた。 また就役中のマーチンB-26やダグラスA-26でも高高度を飛ぶことはできないまでも同じ位の爆弾を積み、同等のスピードで飛ぶことができるので事実上B-28の必要性がなくなってしまったのである。 しかも戦争中盤に至って高高度爆撃機の必要性がなくなり、B-28の開発は中止された。

 
性能諸元(XB-28)

形式: 高高度中型爆撃機   エンジン:プラットアンドホイットニー R-2800-11空冷18気筒2,000馬力2基   最大速度: 597km/時   巡航速度 408km/時   航続距離:3,264km   海面上昇率 335m/分   上昇限度:10,547m   自重:11,611kg   全備重量:17,751kg   全幅:22.13m   全長:17.50m   武装:12.7mm 旋回式機関銃6挺、爆弾 1,816kg   生産台数: 2

参考文献

F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963
Norm Avery “North American Aircraft 1934-1998 Vol.1” Jonathan Thompson