1939年の夏ころにはアメリカの戦闘機設計者はヨーロッパの技術に魅せられていた。 カーチスは量産に入りつつあったP-40の後継機種としてヨーロッパの最新戦闘機に盛りこまれた技術を使った戦闘機を計画した。 カーチスの提出した計画に基づいてアメリカ陸軍が仕様を発行し、XP-46の型式名で試作機が発注された。 新しく開発された1,150馬力のアリソン V-1710-39を搭載、P-40より小型の機体にメッサ―シュミットBf109に使われている主翼前縁の自動スロットを採用、スピットファイアなどイギリス戦闘機の多銃主義に影響されて、胴体の12.7mm同期式機関銃2挺のほかに主翼には8挺の7.7mm機関銃を装備していた。 またパイロット保護の防弾版、自動漏洩防止燃料タンクの要求も追加された。 このため重量がはなはだしく増加し性能低下は目に見えていた。 試作機は1941年2月に初飛行したが性能は同じエンジンを搭載したP-40Dより悪いしまつで、カーチス社の生産効率を阻害するのを恐れてXP-46の開発は中止された。
形式: 単座迎撃戦闘機 エンジン:アリソン V-1710-39 液冷12気筒1,150馬力 最大速度:568km/時(高度 3,718m) 巡航速度 531km/時 航続距離:525km 上昇時間:5分0秒(3,749mまで) 上昇限度:8,992m 自重:2,554kg 全備重量:3,324kg 全幅:10.46m 全長:9.19m 武装:12.7mm機関銃2挺、7.7mm機関銃8挺 生産台数:2
William Green “War Plane of The Second World War Vol.4” Doubleday & Company, 1960
Peter M. Bowers “Curtiss Aircraft 1907-1947” Putnam 1979
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963