フェアチャイルドC-119の原型であるC-82の開発は1941年に始まった。 ドイツのアラドAR 244輸送グライダーに似た双胴高翼スタイルで低い位置につけられた胴体後方のドアが上方にぱっくり開き、戦車や軽車両が地面から直接乗り入れができるような構造であった。 エンジンは2基のプラットアンドホイットニー空冷2,100馬力R-2800-85である。
モックアップは1942年に承認され、XC-82の型名が与えられ正式契約が結ばれた。 初飛行は1944年9月、第一線配備は1945年に始められ、主に空てい部隊の輸送に使われた。
1947年、C-82の改良型が計画された。 胴体を前後に延長して搭載量を増やしたものでエンジンもより強力なプラットアンドホイットニーR-4360-4(2,650馬力)に替えられ機種名もC-119となった。 前線配備は1949年からで朝鮮戦争で空てい部隊輸送などに活躍した。 筆者が子供のころ神戸市に住んでいたとき毎日のように上空を飛ぶのを見かけた双胴型の大型プロペラ機がこれで、朝鮮戦線に向かうものであっただろう。
形式: 双発輸送機 エンジン: プラットアンドホイットニーR-4360-20空冷3,500馬力2基 最大速度: 450km/時(高度 5,486m) 上昇率: 307m/分 続距離: 2.832km 上昇限度: 7,285m 自重: 18,109kg 全備重量: 33.595kg 全幅: 39.96m 全長: 31.38m
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999