太平洋戦線で広範囲で使用されたカーチスC-46はアメリカの双発機としてはもっとも大型で重量も重い飛行機である。 開発は1937年、乗客数36人の旅客機で従来より格段の快適さを売り物にして始められた。 初飛行は1940年3月。 エンジンは1,700馬力のライト R-2600である。 アメリカ陸軍も本機に興味を示しただちに25機の軍用型をC-46の型式名で発注した。 エンジンは2,000馬力のプラットアンドホイットニーR-2800-43に替えられた。 同時期にイギリス援助のためにC-55の型式名で発注されている。
前線配備は1942年7月から行われている。 競合相手のダグラスC-47より搭載量が大きく、高高度性能が優れていたので主として太平洋戦線で使われ、東南アジアが日本軍に占領されたあと蒋介石軍に対する物資輸送に活躍した。 ヨーロッパ方面ではあまり使われなかったが、空てい部隊の輸送などには使われている。
1944年にはエンジンをより強力なR-2800-51(2,100馬力)に替え機首部分を通常のステップ型に替えられ、これがその後のシリーズの標準型となった。
戦後もC-46は主に空てい部隊用として朝鮮戦争のころまで使われていた。
形式: 双発輸送機 エンジン:プラットアンドホイットニー R-2800-51 空冷2,000馬力 最大速度:430km/時(高度 4,572m) 巡航速度 293km/時 航続距離:1,920km 海面上昇率 396m/分 上昇限度:8,412m 自重:14,710kg 全備重量:25,424kg 全幅:32.92m 全長:23.27m 生産台数:3,144
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963
Peter M. Bowers “Curtiss Aircraft 1907-1947” Putnam 1979