ボーイング.モデル307はB-17爆撃機を輸送機として再設計したもので主翼尾翼その他はB-17のものを転用し、輸送機として適するように円形断面の太い胴体を採用した。 際立った特徴は与圧式のキャビンを備えていることで、このため天候に左右されにくい高空を飛行することができ乗客の快適性を改善したことである。 高高度を飛ぶことからストラトライナーという愛称がつけられた。 4機がパンアメリカン航空から受注し、TWA航空その他から5機を受注した。 仕様が出されたのは1935年12月であったが生産が始まったのは1937年になってからのことであった。 パンアメリカン航空向けに予定されていた第一号機は1938年12月に初飛行した。 第一号機はテスト飛行中の事故で失われたが、生産は遅延することなく進められた。 第二次大戦が始まるとモデル307はアメリカ陸軍輸送部隊に徴発されC-75の型式名を与えられた。 しかし実際の運用はTWA航空のパイロットによって行われた。
形式: 輸送機 エンジン: ライト.サイクロン GR-1820空冷1,100馬力4基 最大速度: 396km/時(高度 5,273m) 巡航速度 354km/時 航続距離: 3,840km 上昇限度: 7,985m 自重: 13,760kg 全備重量: 19.051kg 全幅: 32.69m 全長: 22.66m 生産台数: 10
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
Peter M Bowers “Boeing Aircraft since 1916” Putnam Aeronautical Books 1966
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963