フォード 5-AT 

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モデルは AIRFIX製 1/72

 フォード5-ATは航空機史上もっとも記念すべき機体のひとつで、アメリカ航空路線の確立にあたっての主役を演じた。 1925年、フォード社はスタウト.メタル航空会社を買収し、翌年3発の旅客機フォード4-ATを開発した。 これが以後7年間にわたる3発旅客機シリーズの最初で、多くの航空会社で使われたのをはじめ軍用の輸送機としても採用された。 1928年にはより強力なエンジンを搭載し、大型化した17人乗りの5-ATの生産が開始された。 1933年、新型のボーイング247、ダグラスDC-2などの登場で生産は終了したが、その取り扱いのし易さ、頑丈な機体、3発のエンジンの高い信頼性で「ブリキのあひる」というあだ名をもらい、1960年代に至るまで、メンテナンスサービスの期待できないような南米の奥地で、乗客、貨物輸送に、郵便物輸送にと大活躍した。 その頑丈さは1991年の時点でもラスベガスの遊覧飛行に使われていたことでも分かる。 第二次大戦ではオーストラリア空軍でニューギニア方面での負傷兵の救急用として使われている。   

 
性能諸元(FORD 5AT)

形式: 輸送機   エンジン:プラットアンドホイットニー ワスプ空冷7気筒 420馬力 x 3   最大速度:245km/時   巡航速度: 196km/時   上昇限度:5,639m   航続距離:885km   全備重量:5,897kg   全幅:23.72m   全長:15.19m   生産台数:225

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
David Donald ed. “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books, 1997
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963
MACH 1 (l’encycropedie de l’aviation) Vol.4 Editions Atlas