ノースアメリカン O-47  

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モデルは EXECUFORM製 1/72
バキュームフォームキット

 ノースアメリカンの前身であるジェネラル.アビエーション社で、後にP-51ムスタングを設計したことで有名を馳せたダッチ.キンデルバーガーの手になる偵察機。 初飛行は1935年、良好な成績によりアメリカ陸軍に採用されO-47の型式を与えられた。  構造は中翼、全金属製で3人乗り、偵察員は胴体の主翼中央部の下部に座り、胴体下部は透明な風防で覆われていた。 エンジンはライト R-1820-40 (975hp)で3翔のハミルトン定速回転プロペラを装備していた。  それまで偵察部隊は間に合わせの飛行機しか与えられていなかったが、このO-47の採用によって初めて専用の偵察機が配備され部隊のモラールは大いに上がった。 1939年までには多くの偵察部隊に配備され、良好な操縦性により好評を博したが第一線での寿命は短かった。 ヨーロッパ戦線の戦訓により、敵前の強行偵察にはカメラ装備の速度の早い戦闘機が有利であり、敵地奥深くの戦略偵察には航続距離の長い大型爆撃機が適しており、さらに地上軍と密接な関係を保つ偵察には発着距離の短い軽飛行機の方が便利であることが分かったためである。 1941年12月、アメリカが戦争に加わったときにはほとんどのO-47は第一線から退いており、オーストラリアで対潜哨戒に使われたのが唯一の実戦参加となった。

 
性能諸元(O-47A)

形式: 3座偵察機   エンジン:ライト R-1820-49 空冷9気筒 975馬力   武装:7.7mm固定式機関銃1挺 7.7mm旋回式機関銃1挺   最大速度:357km/時   巡航速度:320km/時   上昇時間:6分48秒(3,000mまで)   上昇限度:7,071m    航続距離:1344km   自重:2,726kg   全備重量:3,447kg   全幅:14.11m   全長:10.13m   生産台数:239

参考文献

Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare” Vol.21
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
Norm Avery “North American Aircraft 1934-1998 Vol.1” Jonathan Thompson
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963