初めての大西洋単独飛行を成し遂げたチャールス.リンドバーグの乗機スピリッツ.オブ.セントルイスを製作したライアン航空社の共同経営者であったクロード.ライアンはその後自分の所有する株を売り渡し飛行訓練学校の運営に専念していたが、1933年アメリカの景気が回復するのを見てとりカリフォルニア州サンデイゴに飛行機製作会社を設立した。 最初の作品は95馬力の小型エンジンを搭載したスポーツトレーニング用のモデル Ryan S-Tであった。 このS-Tモデルが好評を博し少数ではあったが中南米各国やオランダに売ることができた。 さらに1939年、アメリカ陸軍の目にとまりXPT-16として買い上げられたのがきっかけで、1940年PT-20として採用されることになったのである。 以後いくつかのヴァリエーションを含めて1,000機以上がアメリカ陸軍に納入された。 さらにオランダからも受注したがこれは納入する直前にオランダがドイツに占領されてしまったため全機アメリカ陸軍が引き取られた。
形式: 複座初等練習機 エンジン:カイナーR-540-1 空冷 160馬力 最大速度:211km/時 上昇限度:4,725m 航続距離:566km 自重:596kg 全備重量:844kg 全幅:9.17m 全長:6.83m 生産台数:10,346
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
F.G. Swanborough “United States Military Aircraft since 1909” Putnam 1963
“Jane’s Fighting Aircraft of World War 2”, Bracken Books, London 1989