TBFアベンジャーの成功の後、グラマン社はその後継機種としてTB2Fの開発を計画した。 2基のプラットアンドホイットニー R2800-22 空冷エンジンを備え、3629kgの爆弾を積んで航続距離が3,669kmという大型機であった。 しかし20トンを超える全備重量は艦載機としては大きすぎると考えられ、この計画はキャンセルされた。 1945年2月、アメリカ海軍は3機のG-70の試作を発注した。 これは中翼型で2名の乗員が並んで座り、武装は 20mm機関砲2門に1,814kgの爆弾、魚雷あるいは機雷を搭載した。 防御火器はなくもっぱらスピードで逃げ切るため、補助のウェスチングハウス製のターボジェットエンジンを搭載した。
XTB3Fの型式が与えられ、エンジンはプラットアンドホイットニー R-2800-34(2,300馬力)とウェスチングハウス 19XB-2B(推力726kg)ジェットエンジンを搭載するものであった。 初飛行は1946年12月18日、このときはジェットエンジンはトラブルのため使用されなかった。 この後もジェットエンジンは一度も使用されないまま取り外されてしまった。 初飛行の5日後アメリカ海軍は開発を中断、用途の見直しを行った結果、対潜水艦作戦用として開発を進めることになり、製作中の試作機はこの線に沿って改造された。 この型の初飛行は1949年1月に行われ、AF-2として生産が行われることになった。 1950年10月から第一線に就役しはじめ、朝鮮戦争では活躍したがその寿命は短かった。 その年の6月には後継機種のS2Fトラッカーの開発が始められていたからである。
形式: 複座対潜水艦作戦機 エンジン: プラットアンドホイットニー R-2800-48W空冷18気筒(2,400馬力)1基 最大速度 510km/時(高度 4,875m) 航続距離:2,414km 上昇限度:9,905m 自重:6,613kg 全備重量:11,567kg 全幅:18.49m 全長:13.21m 武装:爆弾、魚雷または機雷 1,814kg 生産台数: 386
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
Gordon Swanborough “United States navy Aircraft since 1911” Naval Institute Press 1968