ブリュースター SB2A 

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モデルは RAREPLANE製 1/72
バキュームフォームキット
機体マークはイギリス海軍所属機

第二次大戦にアメリカが投入した航空機の中でもっとも不成功に終わったもののひとつである。 SB2Aは前身であるSBA爆撃機と似た構造であったがひとまわり大きく、胴体後上部に動力式の機関銃座を備え、爆弾槽を持っていた。 1939年4月にアメリカ海軍から試作機をXSB2A-1の型式名で受注し1941年6月に初飛行した。 その前年にはイギリス海軍より750機、オランダより162機を受注していたのでブリュ―スター社はすでに大量生産態勢に入っていた。 1940年12月にはアメリカ海軍も140機を発注している。 重量増加のため性能はまったくの期待はずれではあったが、その後もアメリカ海軍はSB2Aの改良型を少数ながら発注し続けた。 SB2A-3型では折畳式の主翼を採用、艦上機としている。 最終機が1944年に納入されているが実戦に参加したという記録はなく海兵隊で夜間戦闘訓練機として使われたに過ぎない。 イギリスの送られたものはバーミューダという名前をつけられたが、テストの結果実戦に使える性能ではないと判定され、標的曳航用など二次的用途に使われた。

 
性能諸元(SB2A-2)

形式: 偵察爆撃機   エンジン:ライトR-2600-8空冷1,700馬力   最大速度:417km/時(海面), 巡航速度 259km/時  航続距離:2,695km  海面上昇率 634m/分  上昇限度:7,590m  自重:4,502kg   全備重量:6,481kg  全幅:14.33m  全長:11.94m   武装:12.7mm 機関銃2挺、7.7mm機関銃2挺、7.7mm 旋回式機関銃2挺、 爆弾454kg  生産台数: 771

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare”
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “Combat Aircraft of World War 2 1933-1937
” Gordon Swanborough “United States navy Aircraft since 1911” Naval Institute Press 1968