ベル XFL-1 エアロボニータ

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モデルは UNICRAFT MODELS製 1/72
レジンキット

XFL-1は陸上機型のXP-39と同時期に開発が進められた艦上戦闘機である。 アメリカ海軍との開発契約が成立し1938年11月、試作機1機の発注を受けた。 初飛行は1940年5月。 XP-39と同じく液冷式のアリソンXV-1710-6エンジンを操縦席の後ろに搭載し、長い延長シャフトでプロペラを駆動した。 陸上機型との主な相違は主翼の下に冷却器を設けたことと尾輪式に改められたことである。 また着艦フックを設け、着艦時の衝撃に耐えるために機体全体の強度が高められた。 武装は7.7mm機関銃2挺を機首上部に12.7mmまたは37mm機関砲1門をプロペラシャフトの中心に設ける予定であった。 アリソンエンジンの遅延のためにXFL-1の試作機が海軍に引き渡されたのは1941年2月に入ってからであった。 テストが始められたが主脚その他に問題がありその年の12月には改善のためベル社に戻された。 採用されておればアメリカ海軍唯一の液冷式エンジン装備機になるところであったが、最終的には艦上使用に耐えずとの結論が出され、以降の開発は中止された。 同時期に開発が進行していたヴォート社のF4Uコルセアーが採用になった。

 
性能諸元(XFL-1)

形式: 艦上戦闘機   エンジン:アリソン XV-1710-6 液冷1,150馬力   最大速度:494km/時(海面), 540km/時(3,050高度 m)   巡航速度 277km/時   航続距離:1,550km   海面上昇率 800m/分   上昇時間:3分45秒(3,050mまで)  上昇限度:9,420m   自重:2,338kg   全備重量:3,013kg  全幅:10.67m   全長:9.07m  武装:7.7mm 機関銃2挺、12.7mm機関銃1挺   生産台数:1

参考文献

William Green “War Plane of The Second World War Vol.4” Doubleday & Company, 1960
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare”
Gordon Swanborough “United States navy Aircraft since 1911” Naval Institute Press 1968
Alain. J. Pelletier “Bell Aircraft since 1935” Putnam Aeronautical Books 1990