ヴォート O2U コルセア 

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モデルは ESOTERIC製 1/72
バキュームフォームキット

ヴォート社の有名なコルセアシリーズという名前を最初に冠せられた航空機で1926年に、当時開発されたばかりのプラットアンドホイットニー.ワスプエンジンを搭載した最初の機体である。 アメリカ海軍から130機の受注を受け、1927年から納入が開始された。 二人の搭乗員は前後の開放型コクピットに座り、武装は固定式機関銃1挺と旋回式機関銃が1挺、さらに主翼の下に爆弾を吊り下げることができた。陸上、航空母艦あるいは水上のいずれからでも使用できるように車輪とフロートが容易に交換できるようになっていた。 O2U-1は1928年のなかばにはアメリカ海軍の偵察部隊の中核をなす航空機になっていた。 1930年代に入り、O2Uは改良型のO3Uに置き換えられ、大戦勃発時には141機が後方任務についていた。 1929年から1933年にかけて中国がO2U-1の輸出型V-65C42機を購入し、共産ゲリラ相手の攻撃に使った。 このとき捕獲された一機が中国における赤い星のマークを付けて飛んだ最初の機体である。 1937年、支那事変が勃発すると今度は日本軍相手に戦ったのである。 また中国は自分の手でかなりの数のV-65Cを作ったと伝えられている。 タイでも製造され、第二次大戦勃発後はヴィッシー政権下のフランス軍と戦っている。 このときの1機が現在タイの航空博物館に保存されている。

 
性能諸元(V-65C)

形式: 複座戦闘機  エンジン:プラットアンドホイットニー R-1690-C ホーネット 空冷600馬力   武装:7.7mm 固定式機関銃1挺 7.7mm 旋回式機関銃1挺、  最大速度:290km/時  上昇率:472m/分  上昇限度:6,096m  全幅:11.02m  全長:8.0m   生産台数:760以上

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
Gordon Swanborough “United States navy Aircraft since 1911” Naval Institute Press 1968
“Air International” Vol.15, No. 10 Oct., 1979
陳応明 “抗日戦争時期中国空軍飛機” 中国之翼出版社