カーチス SOC シーガル 

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モデルは ハセガワ製 1/72

カーチス社の最後の複葉機でイギリスの複葉雷撃機ソードフィッシュと非常に似通った経歴を持っている。 両方とも1933年の設計であり、大戦勃発時には旧式化していながら大戦終了までよく活躍した。 アメリカ海軍が1933年の始めに出した新しい偵察機の仕様に対してカーチス、ダグラス、ヴォート社が応募したが、採用されたのはカーチスXO3C-1であった。 翌1934年に初飛行し、SOC-1として量産に移行した。 当初は水上機用のフロートと車輪が交換できるようになっていたが、量産は水上機型でスタートした。 船からカタパルトで射出するようになっており、艦隊の目の役目がその任務であった。 木金混合の構造で主翼は折畳み式、パイロットと偵察員は直列の座席におさまった。 後部座席の機関銃の射撃にじゃまにならないように球形風防は引き込められるようになっていた。 軍への引き渡しは1935年11月に始まり、ついで車輪つきがSOC-2として生産された。 1941年には戦艦搭載用としてはヴォート社のOS2Uキングフィッシャーに道を譲ったが巡洋艦搭載としては大戦終了まで活躍した。 1938年には生産が終了しており、カーチス社は後継機種であるSO3Cを開発したが性能が思わしくなく、古いSOCが現役に復帰することになったのである

 
性能諸元(SOC-1)

形式:複座偵察機 エンジン:プラットアンドホイットニー R-1340-18 ワスプ 空冷600馬力 武装:7.7mm固定式機関銃1挺 7.7mm旋回式機関銃1挺 最大速度:266km/時(高度1,525m) 巡航速度:214km/時 上昇率:268m/分 上昇限度:4,540m 航続距離:1,086km 自重:1,718kg 全備重量:2,466kg 全幅:10.97m 全長:8.08m 生産台数:306

参考文献

Peter M. Bowers “Curtiss Aircraft 1907-1947” Putnam 1979
Gordon Swanborough “United States navy Aircraft since 1911” Naval Institute Press 1968
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare” Vol.21
Ed.: David Donald “Encyclopedia of World Aircraft” Prospero Books 1999
William Green “War Plane of The Second World War Vol.5” Doubleday & Company, 1960
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978