ソ連の設計者ニーマンの手になる偵察兼軽爆撃機である。 原型は輸送機KhAI-5で1936年に外形を少し小さくして爆撃機としたものである。 エンジンは750馬力のM25Vで2翔プロペラを駆動した。 主翼後縁は直線でありながら前縁にはかなりの後退角をつけるといった特徴のある主翼形状であった。 パイロットの後方に位置する偵察員は部分的に引き込むキャノピーに入り7.62mm機関銃1挺を操作した。 この2名の搭乗員は防弾版で保護されていた。 主脚は内側に引き込まれ、主翼には2挺の7.62mmShK機関銃が備えられ、400kgまでの爆弾を搭載できた。
1938年までに500機ばかりが作られたが、配備されたころにはすでに時代遅れになっていた。 アジア方面で日本軍相手に戦ったと報告されている。 また1939年から1940年のフィンランド侵攻作戦にも使われ、1941年にドイツ軍が侵攻してきたときにも第一線にあり何機かがドイツ戦闘機によって撃墜されたと報告されている。
形式: 単発軽爆撃機 エンジン:M-25V空冷750馬力1基 最大速度:370km/時(高度4,000m) 航続距離:1,300km 上昇限度:7,000m 自重:2,135kg 全備重量:2,875kg 全幅:14.4m 全長:25.3m 武装:7.62mmShKAS機関銃2挺、7.62mm 旋回式機関銃1挺、爆弾 4,000kg 生産台数:550
Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Cooper,H.J..O.G.Thetford,E.J.Riding "Aircraft of the Fighting Powers"(2-65)-2
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare Vol.20”
Bill Gunston “Aircraft of the Soviet Union”