スホーイ SU-2

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モデルは EAGLES TALON製 1/72
バキュームフォームキット

1936年に設計されたときは複座、全金属製で引っ込み脚を持った近代的ないい飛行機であったが、1941年にドイツ軍が侵攻してきたころには時代遅れになっており、ドイツ戦闘機による損害が甚大なものになったため翌年には前線から退いている。 それでも新型機種が現れるまでドイツ軍の侵攻を食い止めるにあたっては大きな働きをした。 パヴェル.スホーイによって設計されたSU-2は1937年8月に初飛行、性能は芳しくなかったが試作の継続を許された。 それぞれ違うエンジンを載せたもう3機の試作機が作られ、最終型は1940年に量産に入っている。 アルミ合金の不足から試作機と違って量産型では胴体は木製である。 SU-2は最初はBB-1と呼ばれていたが、1941年からSU-2の型式名を与えられた。 最初のエンジンは950馬力のM.88で600kgの爆弾を爆弾槽に格納できた。 さらにShHas7.62mm機関銃を主翼に4挺、後部偵察員席には7.62mm旋回式機関銃を1挺備えていた。   ドイツ戦闘機に対してはSU-2の低性能、運動性の悪さ、防御火器の貧弱さといった欠点は明らかであったがパイロットからは操縦のしやすさで好まれた。  ソ連戦闘機の不足で武装を減らして軽量化したものが戦闘機として使われたほどである。 100機ほどが作られた後、エンジンをより強力なM.82(1,400馬力)に換えられた。 性能は向上したが、エンジンの重量増加による問題もでててイリュ―シン IL-2が登場するにおよんでSU-2の開発、生産はすべて中止された。 

 
性能諸元(SU-2)

形式: 軽爆撃機   エンジン:M-88B空冷1,000馬力   最大速度:378km/時(海面), 445km/時(高度 4,400m)  航続距離:1,200km 上昇時間:12分0秒(5,000mまで)   上昇限度:8,800m  自重:2,970kg  全備重量:4,375kg   全幅:14.3m  全長:10.25m   武装:7.62mm機関銃4挺、 7.62mm旋回式機関銃1挺、爆弾600kg   生産台数:877

参考文献

Elke C. Weal “Combat Aircraft of World War Two”, Arms and Armour Press, London 1977
Enzo Angelucci & Paolo Matricardi “World War 2 Airplanes”, Rand McNally, Chicago 1978
Bill Gunston “Fighting Aircraft of World War 2”, Prentice Hall Press 1988
Bernard Fitzsimons ed. “The Illustrated Encyclopedia of 20th Century-Weapons and Warfare Vol.22”
Chris Bishop ed.“The Complete Encyclopedia of Weapons of World War 2”, Prospero Books, 1998
Bill Gunston “Aircraft of the Soviet Union”
Lennart Andersson “Soviet Aircraft and Aviation 1917-1941” Putnam Aeronautical Books 1994